謎に包まれた京大のフリーペーパー「Chot★Better」に迫る!

謎に包まれた京大のフリーペーパー「Chot★Better」に迫る!

今回は京都大学でフリーペーパーを発行されているサークル団体「Chot★Better」さんに取材を敢行してきました!

筆者は京都大学のお知り合いから「Chot★Better」というクレイジーな(?)フリーペーパーを作っている団体があると聞き、居ても立っても居られず、取材を申し込みました!

※Chot★Betterさんについて詳しく知りたい方はこちらの公式HPをご参照ください!2018年6月現在、バックナンバーも載せられていますのでぜひご覧ください!

今回取材を受けてくださった素敵なChot★Betterの方々

編集部  上田 悠馬さん(京都大学2回生)

制作部  藤田 湧真さん(京都大学3回生)

営業部  吉松 希さん    (京都大学3回生)

(以下敬称略、学年は取材当時)

 

「Chot★Better」って何!?

 

―本日はよろしくお願いします!

一同:よろしくお願いします!

 

―早速なのですが、Chot★Betterってどんなことをされている団体なのでしょうか。

上田:京都大学で学内向けのフリーペーパーを発行しています。団体自体は今年の1回生で15代目になるんですけど、もともとは楽単情報を載せていた数ページのビラから始まったんです。そこから、「せっかくならいろんなコンテンツを載せてみよう」ということで、どんどんページが増えていって、今のような形になりましたね。

 

―では、コンテンツは後付けなんですね。

上田:そうですね。

 

―Chot★Betterには京大周辺のお店のクーポンも載っていますよね。その仕組みは誰が考えたんでしょうか?

上田:現在「Wantedly」という企業のCEOをされている仲暁子さんが、最初に考えられたそうです。

藤田:そう、最初はクーポンだけだったんですけど、どんどんクーポン以外のところからも広告を載せるようになって・・・。ページはどんどん増えてます。

上田:そうですねー。

フリーペーパーをやろうと思ったきっかけ。

―ところで、皆さんはなぜChot★Betterに入られたのでしょうか?

上田:僕は中学・高校と文章を書くことが好きだったんです。大学に入ってからそういうことをしようとは思ってなかったんですけど、ふらっと行った新歓パーティーで出会った先輩方がすごくいい方で。そこで、たまたま書くことが好きだったので。入ってみようと。

藤田:僕は中学・高校は体育会で。大学はなんか違ったことをしようと思っていて。フリーペーパーって、言ってしまえば「生産性のない活動」だと思うんですよね。で、その意味のないことに「面白そうだから」というだけの理由で打ち込める人達が集まっていたので、「これは楽しいかもしれない。」と思いました(笑)。 なので、もともとデザインとか絵とかは好きだったんですけど、それが目的というわけではなかったですね。

吉松:私は、友達と一緒に新歓に行って、普通に大学生をやっていたら経験できない営業というものに対して興味がわいて「やってみよう」と思って入りましたね。

 

―なるほど。基本的に純粋に楽しそうだからという感じで入られたわけですね。

藤田:基本的にはそうですね。なにか確固たる目的がある人の方が少ないような気がします。

どんなふうに作っているの?

―Chot★Betterは具体的にはどのように制作されているのでしょうか。

藤田:基本的には、2回生の終わりで卒業なので、2回生が1回生を教えながら作っていくという感じです。僕の場合は制作なんですけど、制作期間が20日しかなくてですね、結構詰めて作ることが多いです。

 

―それであのクオリティを成し遂げられるのはすごいと思いますが。

藤田:結構デザインとかはネットに知識が転がってたりするので、そこから勉強して、足りないところを先輩に教えてもらうみたいな感じです。「習うより慣れろ」方式ですね。

上田:編集も似たような感じですね。全員はじめにアイディアを出すんですけど、それを入ってすぐにやらされるんですよ。それで、最初は当然みんなできなくて、そこから先輩から培ってきたアイディアの出し方を教えてもらってやっていくような感じです。

藤田:文章とかデザインって確固たる技術があるわけではないと思うんですよ。なので、ほんとに今までのストックを引き継いでいくみたいな感じですね。

ネタ要素満載の秘密。

―紙面では、ユニークなテーマが多くて非常に面白いな、と思うんですけど、こういうところに取材に行こうとかってどのような流れで決まっているのでしょうか。

上田:まず、編集会議の流れなんですけど、大きく分けて3段階あります。まず、1人2案ずつ考えてきてそれを編集会議に出すんですよ。そのあと他の人が考えた特集案に別のアイディアを各々付け加えていきます。ある程度膨らんでいったら、どれが面白くできるか、実現可能かを考えて案を絞っていくってのが大まかな流れになりますね。僕が1回生でサークルに入ったとき、部署が編集に決まった翌日に「明日編集会議なので記事のアイディアを2個考えてきてください」って言われたんですね。それで「あっ、このサークルやばいサークルだ(笑)。」って思いました。

―例えばこの魔女特集なんかはどのようにして決まったのでしょうか。

(クリックして開く)

※Chot★Better 2017年 夏号より

上田:これはですね。はじめは「魔女特集」なのでかわいい女の子を取り上げてメルヘンチックな記事を書こうと思っていたんです。でも、そこに数名の「輩(男子メンバー)」が来てですね。「魔女特集だったら『美魔女』を取り上げてもいいんじゃないか」と言い出して。それで「美魔女を取り上げるんだったらスナックに取材に行ってもいいんじゃないの」という話になぜかなり、取材に行くことになりました。

で、今回の春号の「TENGA特集」なんですけど、大人のおもちゃのTENGAさんに取材に行ったんですね。それはどういう経緯かというと、もともと「子供特集をやろう」という流れだったんですけど、そこから「おもちゃの特集をやろう」という流れになり、いつの間にか「大人のおもちゃの特集をやろう」という流れになっていました(笑)。

(クリックして開く)

※Chot★Better 2018年 春号より

 

―なるほど。(なるほどじゃないけど)

上田:まぁ、どう考えてもこじつけなんですけど。うちのChot★Betterの裏テーマとして「下世話な話題をどこかに入れていこう」というのがありまして。そのような感じで、アイディアは個人で出すんですけど、企画会議の中で話合いながら決めていくみたいな感じです。それで、各ページの担当を決めて作り上げていくんです。

 

―Chot★Betterさんの記事はすごくネタ的に面白いと思うんですけど、こういったアイディアがコンスタントに出ることには何か秘密があるのでしょうか

上田:いや、全然そんなのはないです。各個人が持ってきたアイディアをもとにして作っていくので。基本的に初めのアイディアの面白さは各個人のポテンシャルに依存していますね。

 

―それなのに、毎回面白い記事ができるのはすごいですね。

上田:先ほどでた誰かの特集案に別の人がアイデアを付け足すという過程で突然面白くなることは多々ありますね。後は締め切りが近付いてくるとおかしなテンションになってくるんですが、このテンションが案外面白さの秘訣かもしれないですね。

藤田:そうそう。みんな軒並みネジがぶっ飛んでいくんで、その流れで生まれたものが採用されてることもあります。

上田:例えばこのマッチョ特集のマッチョカフェさんの地図中に小ネタが仕込んでありまして。通り名の”Kiyamachi(木屋町)”が”Kiyamacho(きやマッチョ)”になっているのとかですね。

※Chot★Better 2017年 冬号より

 

―制作さんはどのような役割をされているのでしょうか。

藤田:基本的には、表紙とか紙面のデザインをやっています。PCのソフトを使うんですけど、「このソフトはこう使うんだよ」というのを完全に説明できる人はまずいないので、自分たちで頑張って覚えながらスキルを上げていく感じです。なので、逆に言うと辞めちゃう人もいっぱいいたり(笑)。で、2回生が1回生に割と口出しすることも多いんですけど、デザインなので「好み」があったりするんです。なので、一人ひとり担当はあるんですけど割りとみんながお互いにダメ出しし合うみたいなことで良くなっていくことは多いです。

 

―営業さんはどのような役割をされているのでしょうか。

吉松:広告やクーポンの掲載の交渉やとりまとめをしています。ほかにも、企業さんや団体さんから依頼をいただいて広告を作成して掲載することもあります。

 

―それはChot★Betterさんの知名度が上がってきたからということでしょうか

藤田:そうだと思いますし、最近フリーペーパーを発行している団体さん同士の交流が増えてきたことが貢献しているとも思います。

 

―営業さんはどんなプロセスで広告やクーポンを掲載していくまでに持っていくのでしょうか。

吉松:1回生が入ってきたら夏号に向けて1ペアで営業に当たりますね。まずは1回生にもお店を探してきてもらって、そこから私たち上回生が一緒に選んでいくという感じです。

 

―クーポンをつける際に断られることってありますか?

吉松:そうですねー。電話を掛けた時点でほとんど断られますし、電話でアポを取ったとしても、直接営業に行ってから断られることもあります。お店の中にも、広告を一切出さないという方針のお店もあるので。ただ、「学生だから」ということで、ご厚意でつけていただいていることも多いです。

 

―そういう交渉の中で、いろいろなトラブルなどが起こることもありますよね。そういった困難を感じたことってありますか。

吉松:うーん。何だろう。難しいなぁ。

藤田:まぁ、僕らってあくまで学生団体なので、利益を第一目標にしているわけではないんです。そこは割り切ってじゃないですけど、ある意味好きにやらせてもらっているという部分はあります。

フリーペーパーを作っていて楽しいこと、つらいこと。

―では、最後におひとりずつChot★Betterでフリーペーパーを制作していて「楽しかったこと」と「苦しかったこと」を一つずつ挙げていただければと思います!

上田:まぁ、ひとつ「これが楽しい!」というのはなくて、フリーペーパーなので「京大生全員に楽しんでもらえるようにするにはどんなものを作ればいいのか」というのを編集会議などで考えている時間が一番楽しいですね。普段はそういう頭の使い方ってしないと思うんですよね。それで自分の意見が反映されて、何千部という冊子になって出回るとなると、なおうれしいですし。

苦しかったことは、やはり企画会議でもずっと楽しい時間じゃなくて、行き詰まることも多々あるのでそういう時ですかね。あと、せっかく何時間もかけて書いた記事が添削で真っ赤っかになって帰ってきたときは、自分の努力が水の泡になった気になって結構つらい時もあります。でも、それも含めて楽しいんですけどね~(笑)。

藤田:楽しいことは、やっぱり配っているときに「あっ、Chot★Betterだ。一部ください!」って言われたり、友達に「今回の号面白かったよ!」と言われたときですね。やはり、制作という部署は最終的に形にしていく部署でもあるので、それが結果として残ったりするとやりがいがあるなぁ、と。

で、つらいことは結構あるんですけど。例えば、年4回のうち長期休暇中に出すものが2号、開講中に出すものが2号あるんです。長期休暇だったらそのうち20日間はこの活動に時間が割かれちゃうので、結構つらかったりします。で、開講期間中も授業行って、Chot★Betterの制作作業、そしてまた授業。みたいな感じになることもあるので、それはそれでつらいですね。なので、「なんで俺はこんなことをやっているんだろう」という考えに至っちゃうことも多々あるんですけど。でも、やっぱりさっき言ったように、「面白かったよ」などの言葉が嬉しかったりするのでそれがモチベーションになって続いている部分が大きいですね。

吉松:私の場合は、やっぱり自分が取ってきたクーポンが掲載されるとうれしいですし、記事広告が完成した時もうれしいです。つらいことは、最初は電話でクーポンとかを断られるときってへこんだりするんですけど、だんだん慣れてきちゃうので。う~ん。とりわけつらいことはないかもしれないですね~(笑)。

 

―結局皆さんとても楽しんで作られているんですね。

藤田:まぁ、根本的に「ドM」だとは思います(笑)。なんでかっていうと、やっぱり大変なことが多いんですよ。その中でそれを楽しめるくらいじゃないと続けてないし。

上田:わかりやすいブラック企業ですね~(笑)。

その「ブラックっぷり」も中吊り広告風の自虐ネタにしてしまうポテンシャルの高さ。

※Chot★Better 2016年 冬号より

藤田:さっきも言いましたけど、追い詰められてるときに現実逃避で遊びでやっていたことがきっかけで結局いいものができたりすることもあるので。くだらないことに必死になっているところが大事だったりするのかなと思います。

 

―なるほど。本日はありがとうございました!

一同:ありがとうございました。